きもの雑学あれこれ

綜麻繰(へそくり)

綜麻繰(へそくり)

現在では「臍繰り」と書き、内緒で貯めたお金のことを指しますが、かつて農村の女性たちが行っていた内職に由来します。麻糸をかける道具を「綜(へ)」といい、綜をかけた麻糸を操り糸巻きにしていくことを「綜麻繰」といったのです。山内一豊の妻、千代は綜麻繰が上手だったと伝えられています。その収入を鏡の裏に貯え、そのお金で名馬を買い夫の活躍に一役をかったそうです。

このコーナーではきものにまつわる雑学をご紹介していきます。きものから生まれたことわざや習慣は身のまわりにたくさん。その意味を知り、ルーツをたどることで、きものがより身近な存在になるのでは?